就寝9時。起床5時。
体が蒸れ、一度夜中に目が覚める。
こんど灰色氏から睡眠薬をもらっておこう。
ご覧のとおりどん曇天。
6時くらいに到着。
長時間歩くので、靴下と靴を装備。
禿おっさん旅行ではじめての靴装備。ついでに寒いのでニット帽を装備。
準備をしているとおじさんに神社までの道をたずねられる。
僕も詳しく把握していないのでおじさんと頭を並べてガイドブックを
見つめることに。
40前後のリーマンおっさんだった。
仕事を引退した人間でもあるまいし、よっぽど物好きなのだろう。
水、ガイドブック、カメラを仕込んで出発。
神社の周りには植物園散策路が広がっている。
枯葉が落ちる音が気持ちよい。
木々はすでに彼朽ちている。のんびり歩くうちに山門に到着。
これは…
何メートルあるのだろうか。少なくとも10メートルを超える杉?が立ち並ぶ。
禿おっさんお勧めスポットに認定
最後の10分ぐらいは急登になる。
なぜかコンビニのおにぎりが落ちていた。
誰かがリュックから落としてしまったのだろう。
賞味期限が切れていたので、跡でコンビニのゴミ箱に捨てた。
食べ物の放置は野生動物を引き寄せるのでやめよう。
到着。
500円で札を買い、健康祈願を行った。
坊主には金はやらんが、神道にはお金を払う。
帰り道ではすでにツアー客が到来していた。まだ7時代なのに。
奥裾花ダム 一休み
公園までの道路は
なかなかの景観。車も少なく軽快に走れる。
入園料200円。
ビジターセンターからアスファルトを20分ほど歩く。
健脚なら15分。有料バスも出ているが一時間に2本のみ。
休日ならもっと多いのかもしれない。
園内はかなり広い。全部回ったら2時間はかかるだろう。
登山道への道も伸びている。道は当然整備されていて歩きやすい。
池あり湿原ありでゆっくり歩くにはよいところだ。
木々を縫って通り過ぎる風が心地よい。
こころなしか、アスファルトで浴びた風より暖かい。
森に包まれるとはこの事か。
紅葉は7部咲きといったところか。
うーん残念。しかしお勧めスポットには変わりない。
ただしこのポイントは往復路を含めかなり時間を食う。
500円 ロッカー100円有料
券売機にお金を入れて、出てくるメダルをゲートに投入して入館する…というような
初心者にはわかりにくい仕組み。
店番の親父は戸を閉めて引っ込んでいるので、呼んでやり方を聞いた。
風呂は外湯1のみ。なんという男らしいことか。
かなり濃い茶色のぬるま湯。浴槽も滑る。景色は空しか見えない。
目の前の水路の音が心地よい。
一般の人には進められないが、禿おっさん的に★五つ
ゆっくりしたいところだが、今日はもう一箇所行かねばならぬ。ぜひまた立ち寄りたい。
途中から一般車両通行止め。
ロープウェイ往復3000円也。
2時過ぎに到着したが、今からだと時間的に余りまわれないと説明される。
ロープウェイは2本乗り継ぐ。
…飛行機よりも乗り心地が悪い、なんとも気持ち悪い乗り物だ。
乗り継ぎ駅の紅葉は真っ盛り。
ここにも湿原がひとつあるようだが、時間がないのでパスする。
1つ目のロープウェイは4人乗りの小さなもの。2つ目は20人くらい乗れて
ガイドが付く。ビューティー
入園料300円。
現在2時半。ロープウェイの最終便が4時40分だから、奥の湿原までは行かないように
注意される。
もちろん禿おっさんは行く気満々だ。
木道整備で歩きやすい。
紅葉もなく、ただ霧ばかり。
とても冷たい風がゆっくりと吹く。
3000円かけてたどり着いたこの場所は…
極楽浄土か地獄か…
有名な観光地も、時間と天気で見事な欝スポットへ。
奥の湿原までは、きつい登りを30分以上行かねばならない。
木道もなくなる場所があり歩きにくい。
道中、何箇所か取水場があるのがうれしい。
時間を気にしてガンガン登る。
体は熱いが手だけ冷たい。手袋がほしい。
紅葉もなく、白い霧の路をひたすら上り
最奥部。
大展望(藁)
なーんも見えません。誰もいません。
ちなみにここからさらに白馬岳への登山道が伸びている。
下からアルプス登頂を目指すより圧倒的に楽だ。
来夏、ぜひ挑戦したい。いろいろな意味で使いでのあるスポットだ。
それも晴れていればの話だが。
湿原は小さな池が散乱していて美しい。
晴れていれば青空が写りなお美しいだろう。
園全体はこちらもかなり広い。奥裾花より広い。
体力と足に自信がない人は奥の湿原までは行かないように。
ほかに河童平湿原というのもあるのだが、とてもいける時間ではない。
園の入り口に戻ると、もう掃除を始めている。
ロープウェイ到着は4時30分。乗るのは当然小生のみ。
待合室でたたずみながら窓を眺めるとヒビが入っている。寒さのせいだろうか。
体の冷たさに負けてホットドリンクを買う。紅茶家電、久々に飲む。ちなみにわしは
ピコ派だった。
ロープウェイの中では当然ガイドのねーちゃんと二人きり。
20台半ばだが化粧が厚い。客商売だからだろうか。
「お一人ですか?」と営業トークを向けられる。
せっかくなので窓のヒビの件を聞いてみると、雪の重さでやられたようだ。
春は4月半ばには路面に雪は残っていないそうだ。
ねーちゃんに紅茶家電の空き缶をわたし、4人乗りのゴンドラへ。
最後のご褒美とばかりに、雲中から白馬・乗倉岳が頭を見せてくれた。
5時過ぎに出発点に到着。
小生が降りて数分後にロープウェイは停止した。
駐車場には我が車 一台きり。
春、また訪れたい。
今日は疲れたので、いいものを食べたい。
楽しみの風呂、白馬温泉おぶやへ向かう。
なんでも10種類ぐらいのお湯が楽しめるという、なんという禿おっさん向けサービス。
道の駅のすぐそば…のはずだが見つからない。
近くのコンビニ店員に聞くと「おぶやですか。つぶれましたよ」
…あっそ。
仕方ないので近場を探す。みみずくの湯というところに行ってみたが小さいので
回避。ただ車はたくさん止まっているので地元の人には愛されているのだろう。
次はエコーランドというところ。ここも小さく、さらに車は一台も止まっていない。
いやな予感ビンビンだが、疲れたのでここへ入る。
500円 ロッカー有料 内湯1 外湯(小)1
内湯は熱くほんのりと白くにごっている。外湯は小さいが
湯船が低く、のぼせずに入れる。展望はまったくない。当然メシもない。
休憩所で明日の予定を立てる。客は誰もいない。
染みのある畳に長机がひとつ、蛍光灯を浴びている。
受付の陽気な洋楽がよりいっそうむなしさを煽る。
風呂場の壊れた温度計、ゲームコーナーに佇むスロットマシン、
なぜかご機嫌なご主人、各所にある英文の案内、すべてがむなしい。
何とはなしに稲川順二の幽霊旅館の話を思い出した。
こんな風呂でも、相棒がいればいろいろ語り合えるのだが…ひとり
むなしさに打ちひしがれるのも、一人旅の醍醐味の内。
相棒といえば、青猫さんもそうだが、雑巾氏を思い出す。
彼はなんというかいい加減な人間で、あまり他人の顔をうかがわないタイプで、
ネットで知り合った中では一番気が会う、気楽な付き合いができる人間だった。
そんな彼も、今やもうずっと音信仏。何をやっていることやら。
ひたすらむなしい気分を味わいたい。そんな人にだけお勧めできる秘密の温泉です。
僕はもういきません。23時まであいているというのだけが売り。